“お金の話”は自然とクリアになると思ってた。でも——

私はもともと、貯金もあったし、安定した仕事に就いていたこともあって、「結婚前にお金の話をどう切り出そう…」と悩んだ記憶は、正直あまりありません。
彼の収入があまり高くないことも、付き合っている頃から何となくわかっていて、「これくらいしか稼げてないんだよね」なんて話も、普段の会話の中でサラッと出てきていました。
だから、同棲の話が出たときも、
「じゃあ生活費はどうする?」「家賃はどう分ける?」
といった話し合いの中で、お金のことは自然とクリアになっていくものだと思っていたんです。
でもある日、彼の方からこう言われました。
「言っておかないといけないことがあるんだけど…」
そのとき、まさか「借金がある」と打ち明けられるとは思っていませんでした。
でも、彼がちゃんと話してくれたことが、私たちの“お金の話”の本当の始まりだったと思います。
今回は、そんな「お金の話の始まり」のこと。
彼の借金のことをどう受け止めて、どんなふうに考えていったのか——
その時の気持ちを、正直に綴ってみようと思います。
「実は借金がある」——彼がくれた“誠実さ”と驚きのカミングアウト

同棲の話が具体的になってきたある日、彼がふと真剣な顔をして、こう言ってきました。
「言っておかないといけないことがあるんだけど…」
何かと思ったら、「実は借金がある」という話でした。
正直、少し驚きました。
でも同時に、「同棲する前に、ちゃんと話そうと思ってくれたんだ」とも感じました。
言いにくいことなのに、ちゃんと自分から言ってくれた。
それだけで、私はすごく大事にされている気がしました。
金額を聞いたときは、思っていたより少なくて、「え、それだけ?」と思ったのが正直なところです。
というのも、話があると言われた時点で、
「もしかして子どもがいるとか…?」
と、勝手に一人でハードルを上げてしまっていました。笑
だから、借金と聞いてホッとした…というか、妙な安心感すらありました。
でもやっぱり、借金って金額の大小じゃないんだなと。
その背景がどんなものか、そして本人がどう向き合っているのか。
このとき初めて、そういう部分の大切さを実感しました。
なぜ親に頼らないの?と感じたけど、信頼して話してくれたことがすべてだった
金額が思っていたよりも少なかったことで、
「なんだ、じゃあ私が立て替えてもいいかも」と思ったのは事実です。
でも、その一方でずっと頭から離れなかったのが、
「なんで親に頼らないんだろう?」という疑問でした。
話を聞く限り、彼の実家はごく一般的な家庭よりも、むしろ経済的に少し余裕がある印象。
それなのに、自分で少しずつ利子だけ返済している彼の姿を見て、
「親に頼った方が早いんじゃ…?」と、どうしても思ってしまったんです。
勇気を出して、そのまま彼に聞いてみると、返ってきた言葉はひとこと。
「親には頼りたくない。」
詳しい理由までは語られませんでしたが、
その一言だけで、彼なりの“線の引き方”があるんだと感じました。
そして、「お金の話をちゃんと私にしてくれたこと」の方が、私にとっては何よりも大きかった。
「借金がある」という事実より、「信頼して話してくれた」という行動の方に、心が動かされたんだと思います。
自然とお金の話ができる関係に、私は救われた

振り返ってみると、彼との関係では「お金のこと」が意外とタブーじゃなかったなと思います。
彼はもともと、自分の収入が高くないことも隠していなかったし、お金の価値観や将来への不安も、日常の中でちょこちょこ話してくれていました。
私自身、貯金もあったし安定した仕事に就いていたので、
「いつか切り出さなきゃ…」と悩んだ記憶も正直あまりありません。
むしろ、彼の方から自然と「今収入これくらいで…」と打ち明けてくれることの方が多かったです。
そして、「借金がある」という、いちばん重たい話まできちんと話してくれたことで、私は「この人とは、お金のこともちゃんと話し合えるんだ」と実感できました。
恋人関係って、楽しいことは共有できても、お金とか不安とか、ちょっと暗い話題は後回しにしがちだと感じています。
でも、そういうことこそ先に話せたから、私は安心できたんだと思います。
【まとめ】誰かの借金と向き合うとき、大切なのは“自分の気持ち”だった
お金の話って、どうしても正解や常識を探したくなってしまいます。
「恋人にお金を貸すなんてありえない」「借金がある人との結婚はやめた方がいい」
世の中にはそういった声も多くあると思います。
実際、近しい友人にも言われました。
「どんな理由であれ借金する人はダメだよ」と。
でも私は、「その選択を自分が納得できたか」を大切にしたいと思っています。
借金の話を聞いて、私はわりとすぐに「立て替える」と決めました。
もちろん、不安がなかったわけではありません。
それでも、彼のことを信じたいという気持ちの方が強かったし、
「貸したいから貸す」と、自分の中で納得できていたからです。
今でもときどき、
「いつ返ってくるのかな…」と考えてしまうことはあります。
でもそのたびに、「これは、自分で決めたことだったよね」と思い出すようにしています。
正解だったかどうかは、正直まだ分かりません。
でも、自分の気持ちを無視せずに選んだことには、今も後悔していません。
もし今、同じように誰かの借金のことで悩んでいる人がいたら——
その選択がどんなものであっても、
「自分の気持ちをごまかさずに考えること」が、きっと後悔のない一歩につながると思います。
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筆者プロフィール
しろぷー │ 20代年下貯金ナシ彼氏と結婚した貯金アリ30代
いまは少しずつ借金を返済してもらっています!
不安もあるけど、「それでもこの人がいい」と思えた気持ちを大切に、日々のことを綴っています。
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